Dental caries prevalence in 12-year- old children in Shenyang , China
Jing Wang*,**, Shihoko Sakuma*,
Akihiro Yoshihara*, Seigo Kobayashi*, Hideo Miyazaki*
*Department of Preventive Dentistry, School of Dentistry,Niigata University
(Chief: Prof. Hideo MIYAZAKI)
**Department of Preventive Dentistry, Faculty of Stomatology, China Medical
University
抄録:
本調査の目的は中国瀋陽市の12歳児における最近のう蝕有病状況を評価することである。瀋陽市第126学校の12歳児合計919 名を調査対象者とし、う蝕の診断はWHOの国際スタンダードに基づき、事前にキャリブレーションを行った5 名の歯科医により,人工照明下で歯鏡、探針を用い行われた。調査期間は1992年〜1996年の5 年間であった。調査期間中の永久歯う蝕 有病者率は59.1%(1993年)〜70.6%(1996年)で統計学的に有意差は認められなかった 。平均DMFTは1995年まで約1.5 本と一定であったが、1996年に1.8 本に増加し、1992年のそれに対し差は有意(P<0.05)であった。DMFTの内訳をみると、1995年まで経年的に平均DT (未処置歯数)は減少し平均FT(処置歯数)は増加した。しかし、1996年では、逆に平均DTは有意(P<0.01)な増加に転じ、平均FTは減少した。なお、1996年にみられたこれらの突 然の変化については、今後の更なる調査が必要と思われた。しかしながら、対象者における1992年〜1996年の有病者率、および、平均DMFTは中国の全国平均の2 倍であったことから、1992年以来行われてきた学校歯科保健プログラムを改善する必要性を示唆している。